埼玉県草加市のお客様より、メルセデスベンツ(W204)のATF圧送交換のご依頼をいただきました。

現在の走行距離は42000キロで、気になるところはありませんがATF交換をしたいということで入庫となりました。

搭載されているミッション7速オートマ(7Gトロニック)。今回はバルブボディの脱着清掃とソレノイドバルブ清掃は行わず、オイルパン脱着をしての交換作業になります。
ベンツに安定化電源を繋いでいるところ
診断機で現在の車両状態をチェックするため安定化電源を接続します。
XENTRYでショートテスト中。
メルセデスベンツ純正診断機XENTRYでショートテストを実施します。結果は良好でフォルトはありません。それでは作業に移ります。

リフトアップをしてアンダーカバーを外し作業スペースを確保します。

ドレンボルトを外して内部のオーバーフローパイプを打ち抜きます。こうすることでオイルパン内にあるフルードをある程度抜き取ることができます。

勢いよく排出されます。

圧送交換時に新油と廃油の比較をするため採取。

一通りフルードが抜けきったら取り付けボルトを外して、ゆっくりとオイルパンを外します。

ベンツのオイルパン内部

オイルパンが外れるとATストレーナーとバルブボディが見て取れます。
ベンツATストレーナー。新品と旧品。
ATストレーナー、新、旧の比較です。付いていたものはグレー色になりかなり汚れているのがわかります。

ベンツATストレーナー内部

フィルター内部は結構汚れています。

ベンツATストレーナー内部

新品はこんな感じ。見比べると一目瞭然です。
バルブボディ下部。
バルブボディ下側はパーツクリーナーで洗浄して新品ストレーナーを取り付けます。
ベンツオイルパン内部
取り外した状態のオイルパン。さきほど打ち抜いたオーバーフローパイプが転がっています。
オイルパン内部にあるマグネット
マグネットには大量の鉄粉が吸着しています。
洗浄が終わったマグネット
マグネットに付いている鉄粉をすべて除去して定位置にセット。
洗浄がおわったオイルパン
キレイに洗浄して新品にように蘇りました。オーバーフローパイプとガスケットを新品に交換して元に戻します。
ATコンバーター内のフルード排出
次はATコンバーターからもフルードを抜き取ります。クランクを回しながらサービスホールにドレンボルトを合わせます。
ATハウジング内
ハウジング内にフルードが流出しないように工具を使用して排出の手助けをしている様子です。
ATコンバータードレンボルト
抜けきりましたのでドレンボルトを新品に交換して締め付けます。
ベンツにトルコン太郎を接続している様子
圧送交換をするためトルコン太郎をベンツに接続。ベンツは専用のSSTが必要になります。
モチュール ATFⅥ
使用するフルードはモチュールATFⅥです。7速、8速オートマには最適なフルード。
抜けたATF
合計で約6.5リットルぬけました、総油量が9リットルですので、この時点で約7割ちょっとは入れ替わることになります。
トルコン太郎圧送交換の様子
抜けた分のフルードを充填して圧送交換を開始します。

トルコン太郎ATF圧送交換の様子
一定量の圧送交換後に自動的に10分間のクリーニングが始まります。クリーニングが終わり、そしてまた圧送交換をします。これを繰り返しながら出来るだけ新油に近い状態に持って行きます。

新油との比較
もともと充填されていたフルード色は濃いグリーンですので、一概に比較するのは難しいですが、新油にかなり近づきました。
ATFの温度を計測している様子
油量調整は温度を確認しながら行います。
油量調整中の様子
規定温度に到達したらオーバーフロープラグを緩めて、流れ出てくるフルードが滴下状態になったら調整は完了です。
ガスケットを新品に交換
ガスケットは新品に交換して締付。これでトルコン太郎を使用した圧送交換作業は終わりになります。
EXNTRY車両診断結果
走行テストを済ませてから車両診断機でもう一度ショートテストを実施します。今回作業を行ったトランシミッションコントロールユニットにもフォルトは入っておりません。オートプラネットでは納車時にこのような診断結果をお渡ししています。
走行距離が少なくても使用条件や熱によってフルードの劣化はしています。トラブル予防のためにも定期的なオートマフルード交換はオススメです。
この他、ディスクローター・パッド交換も同時に行っていますが詳細は別の記事で書きたいと思います。
ご入庫ありがとうございました。

● 車の修理をしたいけど迷っている方
● どこのお店に依頼していいかわからない方
● 初めての問い合わせで迷っている方

経験豊富な整備士が適切なアドバイスをいたします、遠慮なさらずにお問い合わせください。

参考データ・作業内容

メルセデスベンツ Cクラス(W204)
施工時走行距離: 41,500km

<ATF圧送交換一式>

・ATオイルパンガスケット交換
・ATFストレーナー交換
・オーバーフロープラグ交換
・ATオイルパン固定ボルト交換
・オイルドレンプラグシールリング交換
・トルクコンバータードレンボルト交換
・ATF(モチュールATFⅥ純正)20L
・フロントブレーキディスクローター左右交換
・フロントブレーキディスクバッド左右交換
・フロントブレーキディスクセンサー交換

■ 今回のご請求額は、181,700 円(税込)となっております。

※同じ内容の整備や故障修理でも、お車のコンディションや部品価格の変動等により必ずしも同一価格・同一修理とはなりません。上記価格や修理内容を他の整備工場さんに強要する様な行為はお控え下さい。
<文章/篠塚真介>
<作業・撮影/松永和也>

国産車に限らず輸入車でも対応可能な車種は多々ございます。メルセデスベンツ、BMW、ポルシェなど幅広く対応していますので遠慮なさらずにお問い合わせください。

この記事を書いている人

オートプラネット篠塚真介

オートプラネット篠塚真介

埼玉にあるオートプラネットで働くメカニック。
日々、大好きな整備や修理に明け暮れていて、とても充実しています。仕入先でみつけた素敵なクルマや整備・修理の内容を、自分のか細い語彙力で紹介していきます。
何ごとにも探求心のある人に憧れる。

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